大山ライド…じゃなくて、登山!???

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    芦ノ湖ライドヤビツ峠ライドと、難攻不落(当社比)のヒルクライムを経て確信する、それは「俺、貧脚がすぎるわ…」という、認めたくない事実。まず、油断しかなかった芦ノ湖ライドで右エンジンを著しく損傷した、その傷が癒えぬままトライしたヤビツ峠はなんとか攻略したものの、返りの平坦でついにエンスト。「メーデーメーデー」と叫びながら、かろうじて左翼エンジンのみで胴体着陸する体たらくを見せた。こんなことでは今後のチャリアクティビティに支障をきたしかねない。そこで始めたのが、現在まで続く「俺足強化プロジェクト」にほかならない。

     

    さて「足を強化」と言っても、具体的になにをすべきか。プランは2つ。「筋トレを日常化する」と「使ってない筋肉を積極的に鍛える」というもの。前者はまあわかる(やるとは言ってない)として「使ってない筋肉を積極的に鍛える」とはどういうことか。実は、無意識に自転車に乗っていても、足のすべての筋肉を使っているわけではない。自然と「もっとも使いやすい筋肉」だけを使ってしまうのだ。ところが、プロはさまざまな筋肉を使い分ける。だから、休みのとれないヒルクライムでも、疲れずにペースを保つことができる。これは理解できる。

     

    それでも、筋肉の使い分けをうまくイメージできずにいたある時、ふと「登りに使う筋肉は、登山で使うものと同じなのでは?」と気づく。自転車での登りは踏み込む力がとても重要だが、これが登山の足の使い方と非常に近いのではないかと考えたわけだ。少なくとも、遠く離れてはいないと思う。そこで、毎日7kmのウォーキングをこなす、我が家きっての最年長アスリート、義母(以下おかん)を誘って、自宅からアクセスしやすい適当なハイキングコースを登ってみることにした。それが「大山」である。

     

    大山は、丹沢山系に属する1200mクラスの山。ヤビツ峠はこの大山の脇を抜ける峠となっていて、実際ヤビツ峠の頂上には大山山頂までの登山口がある。途中まではケーブルカーで登ることができるが、全体的に険しい山道で構成されている。中級者クラスのコースにもかかわらず、地元の人は「公園感覚」で登るというのだから驚き。

     

    その大山を、ケーブルを使わず自力で登ると提案したのは、なんとアラセブンの「おかん」のほう。というか、この日はケーブルカーが止まっていたので、自力で登るしかなかったのだが…。まずは「女坂」から、標高500あたりの「大山寺」を目指す。

     

    序盤で既に息切れを訴えるおかん。50m程登っては休憩を繰り返し、なんとか大山寺にたどり着く。

     

     

    大山寺。ぶっちゃけ、まだ余裕。まだ、ね。

     

    大山寺からさらに200mほど、女坂にもかかわらず「踏み外したら即死レベル」の急斜面を、手すりを頼りに上がっていくと、なんとか阿夫利神社下社に到着。ここには売店があり、山頂までの最後の休息ポイントになっている。逆に言えば、ここから先、山頂まではなにもない。そう、大山の本番はここからはじまると言っても過言ではないのだ。

     

    ここまでは、言っても「ちゃんと整備された山道」だった。ところが、下社以降は「ただの山道」にとって変わる。なんなら野生動物に遭遇してもおかしくないレベルで、自然の山そのものなのだ。その中を、さらに500mも登らなくてはならない。

     

     

    ひたすら続く斜面。階段らしきものはところどころあるが、経年劣化しており、むしろ歩きづらさに拍車をかけている。

     

     

    大山名物「夫婦杉」。「あれ、3本目あんじゃね?」と思ったが、見なかったことにする。

     

     

    この写真にひとつ、おかしなところがあります。

     

     

    道はどんどん険しくなる一方。それでも、確実に山頂に近づいていく。

     

     

    なんやかやで、無事山頂到着。標高1247m。山頂には売店があり、おにぎりやカレー、豚汁にありつける。が、一番うまそうだったのが「カップヌードル」なのはなぜなのか。

     

     

    さて、登ってきたということは下りがあるのが、自然の摂理。「オラ、この売店で一生働くだ」と、人生を山頂に捧げる覚悟があれば別だが、そうでなければ、自宅まで無事帰らなければならない。山では登りよりも下りのほうが、疲労も事故も実は多いのだ。先週のヤビツでご臨終の右膝は、リスキル(オンラインゲームで、復活直後すぐに殺される、の意)状態に陥っている。痙攣する膝をだましつつ、比較的斜度の軽い「雷ノ峰尾根」を伝って、慎重にゆっくりと下山していく。

     

    ゴール間近、何を間違ったか「男坂」ルートをチョイスしたことで心身ともに死にかけたおかんと俺だったが、なんとか下山することができた。ひとときの達成感を味わうことができたが、この後なんと1週間近くも筋肉痛に悩まされることになる。そう。最初仮定した俺の推測は正しかった。自転車ではぶっちゃけ100km乗っても、既に筋肉痛になることはないが、たった一度の本気登山で、ここまで筋肉疲労するということは「チャリでは使ってない筋肉がまだある」ことを証明している。それが分かっただけでも今回の登山は大収穫だが、この登山を期に、ペダリングに根本的な革命が起きていたことは、この時点でまだ気づいていなかった。

     

    そして、こんだけの目にあったのに「登山、ちょっと面白いかも」と思っている自分が、若干恐ろしくもある。

     



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