ハプニングだらけの荒川、秩父ライド

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    100kmライドにも慣れてきたところで、今度は秩父方面へのロングライドに挑戦。荒川サイクリングロードを北上し、秩父長瀞の日帰り温泉を目指すルート。途中牧場なんかもあって、のんびり快適ツーリングを想像していた。そう、出発前までは。

     

     

    今回は輪行からのスタート。湘南から北千住に電車で移動し、組み立てつつパートナーとの合流を待つ。本日は曇り。気温が高くなりつつある時期、日陰も信号もないサイクリングロードを80km近く走らなければならない今日に限っては、恵まれた天候といえる。合流後すぐに出発。まずは荒川沿いに秋ヶ瀬公園を経て、ジェラートアイスで有名な榎本牧場をめざす40kmの工程。

     

    サイクリングロードは快適だった。湿度はあるものの日差しはおとなしく、朝早いこともあってかそれほど混雑はしていない。アップもそこそこに、アベレージ30km/h前後で一気に距離を稼ぐ。ところが、途中、ルートを見失ってしまい、右往左往して痛いタイムロス。思えば、このへんからハプニングの兆しはあったのだ。

     

     

    その後、何度かルートミスはあったものの、ほぼ予定通りに榎本牧場に到着。開店間もないのに大勢のサイクリストが集うこの牧場では、しぼりたて牛乳たっぷりのジェラートが人気。写真は、ジェラートと関係ない「ぶたさん」だが、娘が味も見た目も大好き、ということでチョイス。…味?

     

     

    牧場を過ぎると、気温も上がってきて晴れ間も見え始めた。何度も言うが、サイクリングロードは信号も、日陰も、コンビニも、トイレも、自販機さえない。条件によっては最も過酷なルートなのだ。休めるところで休んでおく。

     

     

    玉作水門。荒川本流からちょっと離れた隣の川にある。鴻巣都と熊谷の間くらい。ここを抜ければ、一気に熊谷。…のはずだったが、ここで今日イチのハプニングが発生。

     

    「パシュッ!」!?突然の破裂音。疲労のたまった頭でも瞬時に状況を理解する。パンクだ。さて、俺と友人どちらのマシンか?結果、友人の後輪だった。外傷によるものか、気温なのかは不明だが、とにかく、工程半ばでパンクが発生したのだ。ロング中のパンクは、ソロでもグループでも初体験。しかも、よりによってこのタイミングで、日差しは最高潮になる。あたりに日陰はなし。炎天下の中、慣れないパンク修理を行うことになった。

     

    実際のパンク修理は、事前のイメトレとは結構違うものだ。「替えチューブが思いの外歪んでいた」「ボンベの加減が判らない」「どこまでエアを入れたらいいか判らない」「エア入れたら、なんか全体にゆがんでる」等。なんとか自走はできそう、というレベルだ。これはいったん熊谷で、ちゃんとしたサイクルショップで再調整を依頼したほうがよさそうだ。市内までおよそ6km。慎重に移動する。

     

    なんとか熊谷に到着。事前に調べていたので、サイクルショップはすぐに見つかった。とはいえ、いわゆる街の自転車屋さんなので、とくに空気圧とか見ない。かなりざっくり対応ではあったが、「まともに走れる」状態を確保できたこと、これほど嬉しいことはない。去り際にショップのお母さんが気遣ってアメを3つくれた。一つは俺に。もうひとつは友人に。最後のひとつは……っまた俺にっ。お母さん、ありがとう。この炎天下ではすぐ溶けるだろうけど、ありがとう!

     

    パンクのトラブルはなんとか乗り越えるも、すぐに次の問題が発生。「飯を食うところがない」のだ。本来熊谷では軽い食事に止め、ゴール地点でうまいものを食おう、と計画していた。それがパンク騒動で既に1時間ほど押している。軽い食事なんかでは済まされないことは、言葉かわさずともお互い理解していた。ところが、熊谷は駅からすこし離れてしまうと、本当に食う場所がない。友人は疲弊も相まって、せめてファミレスをと望むが、駅に引き返しても、ラーメン屋が一件あるだけ。…熊谷砂漠。そんな四字熟語が頭をよぎる。

     

    仕方ない。ひとまずルートを進みつつ、なにかあればコンビニでもいいので、寄ろう。そんなグロッキーな状態で出会ったのが「うんどん さくら屋」。ここには本当に救われた。クーラーの効いた店内、飲み放題の冷たい水、そして…「うどん、うめえ!」手打ちですこしちじれた独特の麺がうまみたっぷりの出汁に絡む絡む。疲れてるとか、腹が減ってるとか、そういうレベルではないことは、判断力の弱った状況でも理解できた。ここは、ウマイ。なぜ、こんなところにこんな名店が!?今までのハプニングはすべて、この店と出会うためにあったとさえ思えてくる。

     

    名残惜しくも店を出て、気合を入れなおす。目標となる温泉地まではあと20km近くまで迫ってきた。しかし、ここでとうとう友人の足が終わる。そういえば、うどん屋を出てからアベレージが伸び悩んでいた。寄居まではなんとかなるものの、その先に待つヒルクライム攻略は難しいと判断した友人は寄居駅から秩父線で現地合流することを決断。オーケーオーケー、しばし別行動。なんなら鉄道vs自転車の競争だ。こっちは残り15km。幸い、勾配率はそれほどでもない。残った足を使い切る覚悟で、長瀞を抜けて一気に駆け上がる。

     

     

    ようこそ、長瀞へ。

     

     

    そんでもってようこそ、皆野へ。看板の下の自転車マークが謎だけど、かわいい。謎だけど。

     

     

    皆野駅は、半分が燕の巣でできているという、珍しい駅(限りなく本当)。秩父鉄道はスイカは使えない。電車は1時間に1〜2本程度しかこない。

     

     

    秩父の山々。橋の下には目的地の日帰り温泉が。長い一日だった…。

     

     

    その後も「皆野名物のうなぎ屋は時間がかかりそう」「なので入った川魚の店で、結局1時間かかる」「しかも帰り際、近くのほたるの名所を教えてもらい、心が揺れる」などのプチハプニングに遭遇しつつ、予定より随分押した頃、ようやく帰宅。平塚駅では酔っ払いに「お兄さん、今から走りに行くの?」と絡まれるが、そんなわけないでしょ、帰りですよと、丁寧にマジレスでスルー。総距離120km。時間にして約18時間という、未だかつてない長旅となった。

     



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