湘南、芦ノ湖ソロライド

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    「最近、乗れてないな…」思い立ったのは、たまたま仕事が落ち着いた週末。天気もいいし早起きしたから、普段いかない方向に走って行ってみようと、とくにプランをたてないまま、小田原方面に向かったのがきかっけで、今回のライドは始まった。湘南から小田原までは24km程度。トレーニング不足とはいえ普段20〜40km走ってる足には、散歩程度の距離。午前中、10時そこそこについてしまった。さて、どうするか。

     

    ここで引き返せば、お昼前に家に戻ってしまう。総距離50km前後はやや物足りない。しかし、次に折り返し地点としてふさわしいランドマークといったら「芦ノ湖」くらいしかない。峠越えの難コースなうえ、往復すれば100km近くなる。なにも準備してこなかった自分に越えられるルートとは考えにくい。

     

    「まあ、行ってみるか」決断は早かった。なにも準備してないんだから、最後まで行けなくて当たり前。途中でだめなら戻ってくればいい。そう思って、ひとまず箱根湯本方面へ舵を取る。しかし、このとき、自分が人一倍「負けず嫌い」な性格であることを、客観的に理解しておくべきだった。

     

     

    選択したルートは国道一号線。比較的初心者向けであろうコース。箱根湯本を過ぎると、ゆるやかながら勾配が上がってくる。途中、新緑の季節ならではの景観や霊験あらたかな滝を拝みながら(休みながら?)とくに疲労もなく大平台を目指す。ふだんのトレーニングプランに湘南平を設定しているおかげか、このくらいの勾配率はなんてことない。なんだ、余裕じゃねえか、箱根。

     

    …甘かった。このコースの本番は宮ノ下温泉街をすぎたあたりから。途端に勾配率は増し、11-32Tを装備したビアンキが悲鳴を上げ始める。いや、悲鳴をあげているのは俺自身か。キツイ理由は他にもある。宮ノ下以降コンビニはなく、なんなら自販機すら怪しい。準備不足なうえ、補給を怠っていたため、水分補給がままならないまま、標高800m越えをせざるを得なくなっていた。「引き返すか?」しかし、性格的にその選択肢はなかった。ギアは落とせるところまで落とし、上体を起こし、出来る限り酸素を取り込むように、大きく呼吸しながらゆっくり、ゆっくりと登っていく。自販機を探しながら。

     

     

    突如、道の先が見えないポイントに到着。「頂上か?」一瞬胸が高まるが、超えてがっかり。正面には清々しいほどまっすぐな下り坂が続くが、その先にはすぐにまた登りがあることが、この地点からもはっきり伺える。「絶望」の二文字が浮かぶ。「ひとまず補給を」もう、トイレの水でもなんでもいい。そう思ったら、坂を下りきったあたりにようやく自販機を発見。ボトル2本分のドリンクと補給食をとりつつ、スマホで現在地と目的地を調べる。

     

    …あれ?もうここ頂上じゃね?

    実は、この先に見えていた坂はそれほどでもなく、しかもそのテッペンこそが、国道1号最高度となる地点だった。そこからは芦ノ湖まで一気に下り坂。ようやくのゴールとなった。こんなにきつかったのは高崎ライド以来だ。

     

     

    駅伝ミュージアム前。フードコーナーもあったが、あまりぐっとこなかったので、食堂「フジミヤ」でカレーを食う。すげえウマイ。

     

     

    芦ノ湖は風も穏やかで、いい天気。一日ここでぼーっとしていたい。

     

     

    芦ノ湖手前の「精進池」。同じ湖なら、個人的にはこっちのが好き。

     

    さて、周回コースでない限り、目的地についたら引き返さなければいけない。しかし、ここで大きな問題が発生。「既に足が終わってる」のだ。長い峠道で、右膝に相当なダメージを受けている。平坦はともかく、既に登れる足ではない。ところが、芦ノ湖から先の最高度地点まで、そこそこの登りだ。ついさっき、ばかみたいにはしゃいで降ってきた自分に言いたい。「バーカ」と。

     

    膝の痛みをだましだまし登る。なんとか最高地点に戻った時は「これ、帰れないかもわからん…」という状態になっていた。しかし、ここから湯元までは延々下り。ある程度の回復も期待できる。今はそれに賭けるしかない。

     

    小田原まで戻った時は、確かに若干回復していたものの、二宮あたりでぶり返し、その後はほとんど「左足」だけで漕いでいたと記憶している。残りHPはレッドゾーン。なんなら「せんとうふのう」の状態で、やっと自宅に到着。総距離96km。獲得標高は1800mを超えた。

     

    今回は、「試合に勝ったけど勝負に負けた」というのが正直な感想。やはり準備不足はいけない。そして、体調不良を感じたら諦める勇気も必要だということ。そしてなにより、日々のトレーニングの重要性を改めて感じる。しかし、すぐには動けない。なぜなら、膝が死んでるから。実際、この後約1か月に及ぶ膝の痛みとの戦いが待っているのだ。

     

     



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