ヤビツ峠から塔ノ岳登山(プチ遭難)

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    金時山登山以降不安定な気候が続いていたが、ついにしびれを切らし、週間天気予報のわずかな「晴れ」マークを見つけて、半ば強引に出掛けることにした。今回の挑戦は「塔ノ岳」。例によって嫁母(通称オカン)を拉致っての挑戦。標高1500m。総工程15km。推定6時間30分のコース。金時山が少し物足りなかった我々に、塔ノ岳はじゅうぶんな手応えがあると想像している。結果、その想像をはるかに越え、山の恐ろしさを思い知る羽目になろうとは、この時点ではまだ知る由もない。

     

     

    ロードバイクでは中間地点として毎度訪れている、ヤビツ峠頂上。今回は秦野からここまでバスで来た。余裕を持って出発したつもりが、バス停前でまさかの大行列。2本ほどバス待ちして、ようやく到着。AM9:00登山スタート。

     

     

    ヤビツ峠から1.6kmは、ほぼ舗装道路。もう登りの全行程の5分の1を消化。楽勝?この看板を目印に「表尾根」を登っていく。

     

     

    塔ノ岳は山荘が多いという事前情報。序盤にそれはあまりなく、かわりに廃墟となった建物が点々と。

     

     

    連日の雨の影響か、山道はぬかるみ、岩はすべる。それでも高難度な局面はおとずれず、全然ラクショー。だと思ってた。このあたりでは。

     

     

    第一目標「二ノ塔」の直前。となりには、以前登った「大山」山頂が見える。

     

     

    もうすこし登ると、眼下にさらなる絶景が。曇ってるのが残念。大山方面には、登ってきたヤビツ峠も見える。

     

     

    「二ノ塔」到着。もう、そこそこ満足感あるんですけど。あれ、まだ半分も進んでない?

     

     

    ところどころに「アザミ」が咲いている。巨大なタンポポみたい。「三ノ塔」を目指す。

     

     

    「三ノ塔」到着。山小屋があったが、中は空っぽ。トイレはない。まだお昼には早いが、早々にランチを始める登山者も。

     

     

    三ノ塔から見る次の目標「烏尾山」は、まさかの眼下。直感で事態の深刻さを知る。せっかく1200m地点にいるのに、なんとここから一気に200mくらい下って、また150mくらい登らなければいけない。塔ノ岳はこの「三ノ塔」からの尾根歩きが本番なのだ。

     

     

    休憩もほどほどに出発。三ノ塔からの下りはかなりスリリング。下りに強いオカンも、景色にびびる。

     

     

    下り終えてふりかえると、もう、完全に崖レベル。見るんじゃなかった。もともと予定にはないが「表尾根をふたたび帰る」選択肢は、この時点で消えた。

     

     

    「烏尾山」到着。このあたりから帰りの時間を考え始める。時間もやや押している。まさか日暮れにはならないと想定していたのでライトは持ってない(のちに激しく後悔)。山では何時頃から暗くなるのか。

     

     

    「烏尾山」から「行者岳」の区間は、全行程で最もハード。ガイド本では、この短い距離で75分となっている。難所も多く、すれ違えないポイントで発生する渋滞に焦りを感る。オカンの足も限界が近づいているのか、立ち止まる回数が増える。

     

     

    「行者岳」到着時点で、約1時間押し。塔ノ岳山頂まであと2.3km。ここから山頂までは難所はほとんど存在しないが、それを知らない我々にとって、この2kmはとてつもなく遠く感じる。

     

     

    山頂についたのは14:30。予定から1時間30分押し。晴れていれば絶景が拝めたはずだが、午後から霧が出てしまい、山頂につく頃には、10m先も怪しい状況に。

     

     

    あまり時間はないが、休憩も必要。せっかくドリップの準備もしてきたので、コーヒーを淹れる。

     

    15:00、大倉方面に下山開始。予定時間は2時間30分。下りは比較的時間通りに進行できる可能性が高い。17:00くらいには舗装路に出てるだろう。それまでに暗くならなければいいが…。

     

    途中、雨に振られたりもしたが、16:30くらいまでは順調に下山がすすむ。が、その頃から急激に暗くなり始める。まだ標高は700m越。大倉のバス停はだいたい標高200m地点だから、まだあと500mも下らなければならない。

     

    見晴茶屋で最後の休憩。みなヘッドライトを装着しはじめている。17:00をまわると、足元すらはっきり見えなくなってくる。応急処置として、iphoneを懐中電灯モードにして、足元を照らす。光量は少ないから、オカンがすぐ後ろにいることを、常に確認しながらゆっくり進む。もう、これは人間が山にいることが許される暗さではない。クマに襲われたらアウト。

     

    途中、同じようにライトを持たないグループと、それをサポートするファミリーのグループと合流。自然とファミリーが前、我々スマホライト組が後ろを担当し、前後を照らしながら進む。この時点で、オカンのiphoneも使っているので、明るさはまあまあ。iphoneすげえ。

     

    18:00。舗装道に出る。達成感ではなく、ただただ、安堵感のみ。あとから聞いた話では、オカンも相当怖かったらしいが、下山中、それを口には出さなかった。それは俺も同じだった。

     

    まとめ

    ガイド本では「大野山」の次に紹介されている「塔ノ岳」。山ガールの切り抜き写真で楽しく紹介されているので来てみたが、ハイキングで数回登った程度の我々にとっては、あまりに「本気」すぎる山だった。挑むには、あまりに準備不足。専用靴やウェア、とくにライトの重要性を思い知った登山になった。コーヒー飲んでる場合じゃなかった。

     

     

    しかばねは、そうなんしかけた。げざんご、もんべるで、へっどらいとをてにいれた。

     

     


    金時山で、まさかり登山

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      嫁の母親、通称「オカン」を連行しての登山計画第三弾。油断していた大山登山では両脚がもげ、警戒していた大野山は完全なる不完全燃焼だった。今回は、もうちょっと「ちょうどいい」クラスの山はないかと見つけたのが「金時山」。箱根山系で標高は1,200m程。名前は金太郎(坂田金時)に由来する。登山経験者からはビギナー向け、ハイカーからは上級者向けと位置づけられる難易度は、まさに「ちょうどいい」。

       

       

      ただ、この山、距離的にはそんなに遠くないけど、アクセスに少々難あり。小田原から箱根登山線で箱根湯本まで行き、そこから登山口までは、バスで40分ほどかかる。コースはいくつかあるが、今回はガイドブックに習って「乙女峠」コースを選んだ。

       

      ちなみに、登山電車といえばかわいい車両のイメージだったが、箱根湯本までと箱根湯本以降では車両が違うようで、今回乗る機会はなかった。残念。

       

       

      乙女峠の登山口は静岡県側にある。トンネルを抜けると広がるこの絶景。バスも「撮影タイム」を設けてくれる親切っぷり。ちなみにこの時点で標高は700m近くある。つまり、1200mmといっても、実質は500m程の高さ。これも「ちょうどいい」所以。

       

       

      乙女峠のバス停には茶屋があり、登山者や環境客で賑わう。ややぞんざいな作りの金太郎像もある。

       

       

      高台に設けられた見晴らし台。こんなところで息が切れてる場合じゃない。

       

       

      見晴台からの景色。茶屋でみたらし団子食って、お茶飲んで。もう十分満喫したので、今日はこのまま帰ることにします。

       

       

      そうも言ってられないので、がんばって登山スタート。出鼻をくじく「石ごろごろ区間」。なにこのアスレチックコース。

       

       

       

      20分くらいかけて、「乙女峠」到着。休憩所からの景色はいいが、完全に日向で殺しにくる。トンボでかい。

       

       

       

      ここからは尾根伝いにアップダウンが続く。乙女峠ルートはこのアップダウンがキモで、難所も多い。ところどころロープがあるので、それを使って慎重に進んでいく。

       

       

       

       

      何度もくりかえされる、思わせぶりなアップダウンに何度か心折れかけるが、鳥のさえずりとここちよい風のおかげで持ち直す。もうちょい、もうちょい。

       

       

      乙女峠から1時間程、ようやく山頂到着。標高12,12m。まさかりゲット。

       

       

      頂上からは大涌谷が見える。その奥には芦ノ湖。

       

       

      この日は富士山がよく見えた。いつかあそこを自転車で一周したいな。

       

       

      たどってきたコースを振り返る。真ん中の山が中間の長尾山かな。こうやって見ると、箱根全体が関東の「西の壁」のように見える。まさに自然の砦といった感じだ。

       

       

      山頂には2件の茶屋があり、登山者をもてなしている。念のため入山前におにぎりを買っておいたが、せっかくなので茶屋でうどんをいただく。ビールも飲んだことは、嫁には黙っておく。

       

       

      帰りも気が抜けない。距離は短いが、その分勾配がきついのだ。これはもう崖ですよ、という難所が、たびたび訪れる。

       

       

      真っ二つに割れた巨大な大岩。「金時宿り石」というらしい。それを支えてるつもりなのか、何本もの木の棒が供えられている。

       

       

       

      まるで、逆襲のシャアのワンシーンみたい。

       

       

       

      金時宿り石からまもなく、ゴールの「金時神社」。ここでもまさかりがお出迎え。こっちのは担げそうにない。

       

      金時山は、金太郎というより、どちらかというと孫悟空が生まれたんじゃないかと思うほど、全体的に「石と岩でできてる」感がすごかった。それゆえ難所も多いが、「これヤバイ無理」ってほどでもなく、危険な箇所はほとんどない。まさに「ちょうどいい」という表現がぴったりのコースだった。

       

      きんときさんをたおした。きんときさんはたからばこをおとした。しかばねは「まさかり」をてにいれた。

       

       

       


      マイナー山「大野山」を攻める。

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        前回の大山登山以降、すっかり登山モードに入ってしまい、次々と登山計画をプランニング。とはいってもド素人。知識もないのでひとまずパンフレットでオススメしている「大野山」というのを、次のターゲットに決めた。大山と同じ丹沢山系で比較的ビギナー向け。標高700m前後の「足慣らし」ハイキング。今回も義母、通称「おかん」を誘ってのトライである。

        大野山へは「御殿場線」という、国府津始発のローカル線を使う。始発がまさかの9時過ぎ。かつての東海道線というが、商売っ気は全く感じられない。以前の秩父線同様、スイカも使えない。

         

         

        大野山の山頂はかつて牧場だった。今もその名残を思わせる風景が広がる。

         

         

        言っても700m級。スカイツリーの高さを越える。若干の緊張を覚えるも、ゆるすぎる看板に脱力。

         

         

        山頂付近からの風景。箱根大涌谷の煙が見える。写真には写ってないが、左に大島、さらに、江ノ島。その奥には三崎城ヶ島や房総半島も見える。さらに右手には愛鷹山、そして富士山。この360度大パノラマが大野山の見どころのひとつ。

         

         

        ふもとには丹沢ダム。

         

         

        大野山山頂。

         

        登り始めは急勾配が続くシーンもあったが、今回は比較的「ラクショー」な登山となった。それは前回の大山が過酷すぎたということもあるが、ある程度足ができてきた、と思いたい。山頂にはトイレくらいしかないので、速やかに下山。この日は平塚の七夕。浴衣姿のかわいい高校生カップルがほほえましいと感じつつ、おっさんは帰宅。一応「真田丸飾り」だけ写真撮ったけど。


        大山ライド…じゃなくて、登山!???

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          芦ノ湖ライドヤビツ峠ライドと、難攻不落(当社比)のヒルクライムを経て確信する、それは「俺、貧脚がすぎるわ…」という、認めたくない事実。まず、油断しかなかった芦ノ湖ライドで右エンジンを著しく損傷した、その傷が癒えぬままトライしたヤビツ峠はなんとか攻略したものの、返りの平坦でついにエンスト。「メーデーメーデー」と叫びながら、かろうじて左翼エンジンのみで胴体着陸する体たらくを見せた。こんなことでは今後のチャリアクティビティに支障をきたしかねない。そこで始めたのが、現在まで続く「俺足強化プロジェクト」にほかならない。

           

          さて「足を強化」と言っても、具体的になにをすべきか。プランは2つ。「筋トレを日常化する」と「使ってない筋肉を積極的に鍛える」というもの。前者はまあわかる(やるとは言ってない)として「使ってない筋肉を積極的に鍛える」とはどういうことか。実は、無意識に自転車に乗っていても、足のすべての筋肉を使っているわけではない。自然と「もっとも使いやすい筋肉」だけを使ってしまうのだ。ところが、プロはさまざまな筋肉を使い分ける。だから、休みのとれないヒルクライムでも、疲れずにペースを保つことができる。これは理解できる。

           

          それでも、筋肉の使い分けをうまくイメージできずにいたある時、ふと「登りに使う筋肉は、登山で使うものと同じなのでは?」と気づく。自転車での登りは踏み込む力がとても重要だが、これが登山の足の使い方と非常に近いのではないかと考えたわけだ。少なくとも、遠く離れてはいないと思う。そこで、毎日7kmのウォーキングをこなす、我が家きっての最年長アスリート、義母(以下おかん)を誘って、自宅からアクセスしやすい適当なハイキングコースを登ってみることにした。それが「大山」である。

           

          大山は、丹沢山系に属する1200mクラスの山。ヤビツ峠はこの大山の脇を抜ける峠となっていて、実際ヤビツ峠の頂上には大山山頂までの登山口がある。途中まではケーブルカーで登ることができるが、全体的に険しい山道で構成されている。中級者クラスのコースにもかかわらず、地元の人は「公園感覚」で登るというのだから驚き。

           

          その大山を、ケーブルを使わず自力で登ると提案したのは、なんとアラセブンの「おかん」のほう。というか、この日はケーブルカーが止まっていたので、自力で登るしかなかったのだが…。まずは「女坂」から、標高500あたりの「大山寺」を目指す。

           

          序盤で既に息切れを訴えるおかん。50m程登っては休憩を繰り返し、なんとか大山寺にたどり着く。

           

           

          大山寺。ぶっちゃけ、まだ余裕。まだ、ね。

           

          大山寺からさらに200mほど、女坂にもかかわらず「踏み外したら即死レベル」の急斜面を、手すりを頼りに上がっていくと、なんとか阿夫利神社下社に到着。ここには売店があり、山頂までの最後の休息ポイントになっている。逆に言えば、ここから先、山頂まではなにもない。そう、大山の本番はここからはじまると言っても過言ではないのだ。

           

          ここまでは、言っても「ちゃんと整備された山道」だった。ところが、下社以降は「ただの山道」にとって変わる。なんなら野生動物に遭遇してもおかしくないレベルで、自然の山そのものなのだ。その中を、さらに500mも登らなくてはならない。

           

           

          ひたすら続く斜面。階段らしきものはところどころあるが、経年劣化しており、むしろ歩きづらさに拍車をかけている。

           

           

          大山名物「夫婦杉」。「あれ、3本目あんじゃね?」と思ったが、見なかったことにする。

           

           

          この写真にひとつ、おかしなところがあります。

           

           

          道はどんどん険しくなる一方。それでも、確実に山頂に近づいていく。

           

           

          なんやかやで、無事山頂到着。標高1247m。山頂には売店があり、おにぎりやカレー、豚汁にありつける。が、一番うまそうだったのが「カップヌードル」なのはなぜなのか。

           

           

          さて、登ってきたということは下りがあるのが、自然の摂理。「オラ、この売店で一生働くだ」と、人生を山頂に捧げる覚悟があれば別だが、そうでなければ、自宅まで無事帰らなければならない。山では登りよりも下りのほうが、疲労も事故も実は多いのだ。先週のヤビツでご臨終の右膝は、リスキル(オンラインゲームで、復活直後すぐに殺される、の意)状態に陥っている。痙攣する膝をだましつつ、比較的斜度の軽い「雷ノ峰尾根」を伝って、慎重にゆっくりと下山していく。

           

          ゴール間近、何を間違ったか「男坂」ルートをチョイスしたことで心身ともに死にかけたおかんと俺だったが、なんとか下山することができた。ひとときの達成感を味わうことができたが、この後なんと1週間近くも筋肉痛に悩まされることになる。そう。最初仮定した俺の推測は正しかった。自転車ではぶっちゃけ100km乗っても、既に筋肉痛になることはないが、たった一度の本気登山で、ここまで筋肉疲労するということは「チャリでは使ってない筋肉がまだある」ことを証明している。それが分かっただけでも今回の登山は大収穫だが、この登山を期に、ペダリングに根本的な革命が起きていたことは、この時点でまだ気づいていなかった。

           

          そして、こんだけの目にあったのに「登山、ちょっと面白いかも」と思っている自分が、若干恐ろしくもある。

           


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